ここでは、在来工法で新築する過程を写真と共にご紹介致して参ります。


 

 友田さんと、土地を探し始めて1ヶ月坪100万以下の土地を探すのには少し苦労致しました。場所は、東京都稲城市東長沼、JR南武線の東長沼駅のすぐ側です。南武線は今、高架工事が進行中やがて駅も綺麗になります。
  区画整理予定地で、15年後には駅前公園に面した素晴らしい住宅環境で強運の友田さんが探し当てた優良な土地と高く評価できます。
  
  古家と言っても、わりと新しく小さ目の家でした。庭は手入のしていない荒れたもので、使い物にはならず鬱蒼とした何の魅力もなく解体と共に搬出処理と決めました。東南方向が道路に面していて南西の隣家は平屋です、一日中日当たりの良い家になります。冬お天気次第では暖房がいらないほど暖かな環境が得れる素晴らしい家造りが楽しめる事でしょう。
  八月に入って解体作業が始まり更地となる、今年の夏は実に暑い基礎工事もこの猛暑の中で進めなければなりません。紫外線の強さは強烈で木蔭のありがたさをこんなに感じた年はありません。用水路わきの桜並木に気持悪いくらいセミが居ます、セミも今年は当たり年かいっそう暑さを感じさせます。
 遣型(基礎を造る基準墨)を造る日の暑かった事、たった一日にして顔や腕が日に焼けて真っ黒になってしまいました。
 稲城は梨の名産地です、まもなく待望の梨の収穫も始まる頃となります、ここも昔は畑で梨が沢山取れていたのでしょう根切(基礎を造る為に掘る穴)と地業(突き固める)を行って畑であった事は分かりました。多摩川の地層は砂利層が浅く良い地盤です、府中側は良く遺跡が出て建築の進行に支障を来たす事がありますが稲城側では聞きません。
暑い
  もうこうなったら焼けクソ、暑さで頭はぼーとしてきます。一気に屋根をかけるまでぶっ飛ばすぞと気合を入れて見るも暑さに負ける。8 / 22
  2002/8/28建前の日も決まり基礎工事も最終段階で、後は基礎内部のコンクリート打込みだけだ。仮設トイレや手洗い場所も完成し準備は整ったし、さあ上棟だー
  昔から、上棟式は一日で棟上まで一気に立ち上げる物です。そこに棟梁と言われ職人として信頼を得れる技術力を必要とします。一日で立ち上げた夕方(へいごし)上棟式次第を、棟梁と言われる人が造り棟木の上に取り付ける。その日職人さんの労をねぎらい、その家のご主人がおもてなしをするのが慣わしで、ご祝儀も振舞われる。土地によっては、餅を撒いたりお金を撒いたりもする。
  建前後、屋根下地・間柱を入れ筋交・根太入れと進みます。次の段階では、窓(アルミサッシ)が入るのが手順です。構造上の変更はこの時点では出来ませんので、設計段階の十分な検討が必要でしょう。
  9月9日の建物東二階ベランダ側の壁面、ここまで職人さんは二人休日を除き進めて参りました。お客様も、この頃やっと家の大きさとか各部屋の広さを実感できるようです。
  土台パッキン工法による通風を基本に施工されています。床下の風窓は、土台と基礎の間に切られますが写真の様に床下コンクリート面まで下げ風の通りを良くする工法として初のお目見えで効果のほどが期待されます。
  リビングから玄関・和室方向を見る位置で右側にトイレ・洗面室がやがて形作られます。
1階リビング梁組み、窓上の大梁が2階床を支えます。これだけの梁組みに、お客様も安心を実感して頂ける事でしょう。
  建築が進むに連れ、見えなくなる部分が多く写真に残しておきたい物です。記録を残すことは、後々役に立つ事ですが、自信につながる仕事を残すことでもあり後に誇りを持って見直せる事でしょう。
写真では、柱が曲がって見えます。実際には曲がっていませんのでご了承ください。カメラのせいでこの様に見える事もあります。
  屋根裏の倉庫になる部分、北側の屋根勾配を強くして空間高さを取り、小窓を付け使いやすい六畳ほどの広さを確保致しました。
  南東方向を向いて、ベランダになる部分を撮った写真です。この2階洋間の採光を配慮した設計にお客様も拘りをもって居られた所満足して頂ける事でしょう。
  屋根裏を東側から見た写真です。北側は斜線に沿った勾配のまま屋根にしていますので急勾配なものです。左側屋根の切れ間が2階の中ベランダとなつています。
  南側屋根、下地ゴム質シートがひかれ屋根材をこれから葺きます。
  北側屋根、壁のような屋根です、足場が必要で壁を葺くような仕事に成りました。
  9月17日、一時の真夏の暑さは無くなったようです。この秋、動きやすく仕事も進む時期ですが、お客様も慎重に家造りに取組んでいるのでしょう。設備や部材の決定に悩み、材料待ちの状態でお客様も少しあせって来たような気がいたします。
  窓枠・外部下地・アルミサッシと建前後外部を一気に進めます。玄関入った所から勝手口・キッチンあたりに成る所です。
  同じく玄関からリビング方向を見る位置です。
  屋根裏です、かなり高さもあり部屋が出来そうです。やがて必要があれば考えましょうという事で、今回は見送り。
  リビングから見たダイニングルームに成る所です。
  もう9/12日です。外回りもだいぶしっかりして来ました、雨が降ってももう大丈夫です。東南方向から二階を見ると、ベランダ付の部屋がありこの家の朝はこの部屋からやって来ます。
  この日は、曇りでした同じ所を反対側から撮りましたが壁が仕上がっているかのように見えますがまだまだです。ここまで来れば一安心台風が来ても大丈夫です。
  ベランダの防水が出来ました。木造での防水は危険で立派な家も雨漏りがしては話になりません。モーターボートや浴槽と同じ材質で防水層を造りこれを保護するために木レンガを敷く予定です。
  意外に大事なのが床下地、しっかりした大引きに束の浮き上がりを防ぐ、洋間床の軋み等が出たりしない事の配慮がかんじん。
  内部造作に入りました。
  天井野縁やカーテンボックスが施工
二階を、1階よりも大きく跳ね出す木造の形では最大限頑張った。
リビングの窓は、H2000 W3500と巨大なサッシを仕様
10/12 外部サイディングも張り出しました。外部壁面は風を通すため立て胴縁の上下に通風口を付け夏冬快適な空調高価を実現。
  南面二階部分のサイディング張り
  10/16 日 頃の状況 リビングから玄関
  二階A室から納戸・階段・奥納戸方向  右はB室押入・三角窓
  C室窓方向
  B室ベランダ窓方向
 書斎から和室床の間をみる
 書斎から和室押入をみる
 階段の壁が出来ていない所をみる
 外部の南東に面する二階部分サイディング張りが出来ました。
 同  1階
 東南道路側の外部も仕上がりました。 
 玄関下駄箱
 玄関サッシも納まり外部コーキング用テープが貼ってあります
 バリアフリーの浴室ユニット
 二階洋間からベランダをみる
 三角で窓廻りのコーキングの仕上がりと壁と上裏の見切り、見切りは壁内部を立上がる空気を逃がすように出来ています。
 二階跳ね出し部分の見切りは、外部サイディング裏側で空気を取り込め上部見切りが排出する機能をもっています。
 着工から4ヶ月が経ち完成まじかとなりました。施主の友田さんも納得の出来栄え、清掃してお引渡しできる日も近くなりました。
 玄関前のタイルが貼られ綺麗に仕上がりました。
 こちらは、勝手口を整えつつあります。
 給排水も整い勝手口も仕上がりました。
 キッチンも仕上がりベールを脱ぐ時がやってまいりました。
 鏡面の黒を選ばれたお客様は初めてでかなりの覚悟で選ばれたと思います。黒色のもつ穏やかさや、奥深い美しさに魅了されますが、維持するためにはかなりの努力が必要と思います。
 日立化成が誇るニユーマシーンと言えます。
 お料理を作る奥様の嬉しさは格別でしょう。
 新機能を備えた楽しいキッチンとして家族に愛され続けて欲しいと思います。
 バリアフリーを必要として、車椅子のまま移動できる配慮がされ、建具の開口巾を広くする為メーカーの開発が進んでいます。
 日本人なら?日本人だから?和室が欲しいとなぜ思うのか、日本の文化を残したいから?和室は落ち着くから?和室がないと今の時代少し寂しいと思うのでしょうか。
 介護を必要とする時もOKです、正面と右側に介護者が付けます。
 斬新なデザインでセンサー付の手洗い。
 ジェットも発泡も備えた最新装備の浴室
 リビングルーム
 階段のけ込み部分を引き出しにして欲しいとのご希望に応え作ってみました。
 階段の手摺は取外しが自由
 2階のトイレはTOTOの新製品
 2階中央にベランダを造り各部屋から有効に使える事が希望されました。
 クロークは色々な用途に応じてメーカーが部材として組み合わせに対応しています。
 2階は3室と納戸が二つ有ります。
 東に面してベランダと南面にも大きな窓
 2階廊下
 2階廊下の天井に収納梯子
 折りたたみの梯子を下ろすのは以外にかんたん。
 かなり広い屋根裏部屋
 (中央ベランダに物干しを造る) どんな物干しを造るか、2日ほど悩んで図面にしてみた以外にグッドアイディアだ、そんな気がした。
 外側から内側に順番に干して来ると、一段毎に高くなる・なるほど・・自分で良いじゃん良いじゃんと感心していた。
 形もシンプルでステンレスを仕様、
昔使ったサンマタで背の届かないところに移動する 
玄関の真上だ、洗濯物の滴が来訪者の頭に落ちないように気おつけて欲しいです。
友田邸は完成した、府中街道から見たこの佇まいを見てご家族に愛され我が家に帰った喜びを感じていただける事を祈ります。